OVK01 デニムベッド [OVK01]
~2017年3月25日追記
その後の検証の結果、デニムベッドの利用は推奨できないと判断しました。理由は以下のとおりです。
・生地の繊維がずれるので印刷中にワークがノズルで引きずられるとワークが揺れて積層が安定しない
・ワークと生地の密着性が良すぎるため、はがすときにベッドと生地が剥離する恐れがある。よって連続使用に向いていない
・生地の凸凹のせいでワークの第1層目が安定しない。フラットタイプのラフトが生成できるスライサでのスライスが必須
以上追記終わり~
ヒートチャンバー化するにあたり、造形物の温度勾配を少しでも緩和するために雰囲気温度とヒートベッドの温度は同じにしたいなぁ、、、という野望がありまして、、、
ですが、現状よく利用しているPCシートや、和紙マスキングテープ+ピットのり では80度以下での造形物の保持力に限界があるのが分かっていていろいろと試していたのですが、ついに理想の素材に出会えました。
デニム生地です。
少し前に話題になりましたよね?
生地はリーバイス517USEDですw 耐熱性の薄型両面テープで造形テーブルに張り付けてみました。
まずは極端テストでベッド非加熱で挑戦します。印刷物は例のタコです。
いい感じに食いつきます。
ラフトもばっちり敷けました。フィラメントはVerbatimABSです。
ですが奇麗に完走!とはいかず、途中で収縮による反りに負けて剥離しました。
足浮きまくり(´・ω・`) 立体的に見えて良いといえば良いんですけどね~w
ですが、狙い通り、非加熱でラフトが敷けることは確認できたので、気を取り直して今度はヒートベッドを70度に加熱して造形スタート
おなじデータでは面白くないので例のカエルです。
底面積が違ったり、積層厚(タコ0.1mm、カエル0.2mm)が違ったり造形条件が異なりますが、今度は完走。
良い方向での結果が得られたので早くヒートチャンバーを完成させてホントの意味での試験を実施したいところです。
出来上がったカエルさんはこんな感じです。
ちなみにどれだけ保持力が強いかというと、、、
先を研いだ金属ヘラをラフトとデニム生地の隙間に差し込んで、隙間をゴシゴシしながら繊維を切断しないと造形物が取れません。底面を見てみるとラフトに剥がれた繊維が付きまくりです。
非加熱の時と比べて70度の時の方が剥がし難いので、やはり加熱したほうがより強固にくっつく、というかしっかり繊維に食いついてるものと思われます。
同じ個所で印刷を繰り返すとデニム生地の耐久性に問題が生じるかも?