OVK01 Z軸の構造について [OVK01]
OVK01では造形ステージの昇降にボールねじを使っています。
理由はただ一つ、サポートユニットの存在です。
サポートユニットとは何?という方は、THKさんが公開しているカタログをご覧ください。
https://tech.thk.com/ja/products/pdf/ja_a15_298.pdf
つまるところ、サポートユニットとはねじの軸端に設置するねじの位置を固定するためのユニットです。下の写真のねじの下側にある黒くてでこぼこした凸型の箱がそれです。中にアンギュラベアリングが入っており、サポートユニットの下側はロックナットでネジが抜けないように固定されています。
軸の回転を受けるとともに軸中心に対して前後の方向の固定も兼ねているのでサポートユニットに対してねじの位置が変わることがありません。
よって装置の稼働中の揺れに対して造形ステージが上下にぶれ難いというメリットがあります。
OVK01ではさらに軸の左右のねじれを抑制するため、反対側の軸端にもベアリングを追加しています。(本来であれば、普通のボールベアリングが入った支持側ユニットというのがありますが、経費削減でサポートプレートにベアリングをはめただけという簡素な構造になっています。)
ここまでがっちり固定すれば、ねじの軸とステップモーターの接続はフレキシブルカプラーでも3Dプリントしたソリッドなカプラーでも特に問題は発生しないはずです。
仮に安価な方法で済ますのであれば、ねじは廣杉の精密ロングねじを使い、ネジの両軸端をベアリングで固定して左右のブレを防止、下側の軸端付近に上下をスラストベアリングでサンドイッチしたサポートユニットもどきを設置して筺体との固定方法を確保。ダブルナット2セットでスラストベアリングを上下から挟みこんで垂直負荷を受けるとともに上下方向の位置を固定して、ねじ軸とステップモーター軸との接続はフレキシブルカプラーで軸径の違いによる中心軸のずれを吸収。といったところでしょうね。ステップモーターとねじ軸の中心がちゃんと揃えて固定できるなら、モーターの反対側の軸端のベアリングは必要ないと思います。