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OVK01 新型ホットエンド始動 [OVK01]

今年の初夏から準備を重ねて紆余曲折あってやっとこさ完成しました。(ただ単純に作業ペースが遅いだけとも、、、)

世界に一つだけのオリジナルホットエンドです。

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チタン製ヒートブレイク、銅製ヒートブロック(薄型)、真鍮製大径ノズルの3点セットが特徴です。 MeltZone=ヒートブロックが薄くなった分、ノズルが冷めにくいように、市販品ではあまり見かけない大径ノズルにしてみました。

熱設計も当初のシミュレーション通りばっちりです。ヒートブレイクより上は触ってもへっちゃらです。無駄なフィラメントの加熱を避けるため、ヒートブレイクの上半分の指で触っているあたりはPTFEチューブが入っています。

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さっそくVerbatim ABSで15mmキューブを積層厚0.2mmで印刷してみます。

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ラフトもばっちり、先日失敗した極細先端チタンノズルみたいにめくれ上がることもありません。

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特筆すべきは天面です。しっかり均されています。ノズル先端の直径(穴径0.4mm、外径1.2mm)とフラットな形状が効いています。

スマホカメラにマクロレンズをつけて寄ってみました。

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角もいい感じで均されています。(フィラメントが湿気ていて、白い気泡がたくさん見えるのが残念ですが、、、天日干しすっかな~)

 

ただ、こういう角っとした造形ではまず影響が出ませんが、隣のパスの上をノズル先端が通過するわけで、オーバーハングやら、サポートの生成に影響が出るはず(溶けて引っ張られる)なので、今後より複雑な造形を試すときに確認が必要です。

また、ノズルの先端径の違いによる造形の変化はいずれ試してみます。

 

最後にヒートブロックの温度を260度まで上げてみます。

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260度まで加熱したら、Z-ultratフィラメントを出力してみます。

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はい。出力できました。

すべては計画通り!(とりあえず今年中に何とかなったぞ~^-^ノ

 


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OVK01 遮熱ジャケットの作成 その5 [OVK01]

耐熱液状ガスケット+ヒートカットパウダーで作った遮熱ジャケットがどれくらいの能力を備えているかアナログ的に試してみました。

フライパンを加熱して、遮熱ジャケット越しに指をあててみてどれぐらいの速さで熱が伝わるか試してみることにします。

加熱したフライパンの温度の目安を目視するため水を垂らしてみます。鉄板が濡れるようであればまだまだ温度は低いです。

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水がはじかれて玉になってはじけて踊れば250度付近です。

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中心はまだ濡れていますが、火が当っている外周は十分に加熱できたので、火を止めて、裏側に遮熱ジャケットを当てて指でちょんちょんと触診してみます。

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指で押さえて熱による痛みで瞬間的に耐えられなく(おおよそ80℃)なるまで約9秒でした。

ジャケットだけ接触させて何℃まで上がるかちゃんと計測するのに熱放射計がほしいところです。

短い時間でそこそこ温度が上がっていることから、ガスケットにより熱が結構伝わっているようです。次はもう少しヒートカットパウダーの比率を増やして製作してみます。

 


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OVK01 遮熱ジャケットの作成 その4 [OVK01]

予定より早いですが、3Dプリントモールドで作った遮熱ジャケットを開けてみることにしました。

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まずはカッターで隙間をこじ開けます。

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続いてドライバーで隙間を広げ、凸型を取り外します。

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凸の型がするりと取れました。中は意外ときれいです。

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凹の型と遮熱ジャケットとの隙間をピンセットや精密ドライバーでつつきながら慎重にはがしていくと、、、

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奇麗に取れました。少し巣が入っていますが、フィギュアを作っているわけではないので穴があいてなければOKです。

 

ヒートブロックにかぶせてみました。

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ぴったりいい感じに嵌っています。

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最後に、ヒートカットパウダーの詰まり具合をマクロレンズで撮影して確認してみます。

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白い点がヒートカットパウダーです。もう少し増やしてもいいかも。

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型は再利用可能な状態ですので、もう一度試してみます。

 
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OVK01 Z軸の構造について [OVK01]

OVK01では造形ステージの昇降にボールねじを使っています。

理由はただ一つ、サポートユニットの存在です。

サポートユニットとは何?という方は、THKさんが公開しているカタログをご覧ください。

https://tech.thk.com/ja/products/pdf/ja_a15_298.pdf

 

つまるところ、サポートユニットとはねじの軸端に設置するねじの位置を固定するためのユニットです。下の写真のねじの下側にある黒くてでこぼこした凸型の箱がそれです。中にアンギュラベアリングが入っており、サポートユニットの下側はロックナットでネジが抜けないように固定されています。

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軸の回転を受けるとともに軸中心に対して前後の方向の固定も兼ねているのでサポートユニットに対してねじの位置が変わることがありません。

よって装置の稼働中の揺れに対して造形ステージが上下にぶれ難いというメリットがあります。

OVK01ではさらに軸の左右のねじれを抑制するため、反対側の軸端にもベアリングを追加しています。(本来であれば、普通のボールベアリングが入った支持側ユニットというのがありますが、経費削減でサポートプレートにベアリングをはめただけという簡素な構造になっています。)

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ここまでがっちり固定すれば、ねじの軸とステップモーターの接続はフレキシブルカプラーでも3Dプリントしたソリッドなカプラーでも特に問題は発生しないはずです。

 

仮に安価な方法で済ますのであれば、ねじは廣杉の精密ロングねじを使い、ネジの両軸端をベアリングで固定して左右のブレを防止、下側の軸端付近に上下をスラストベアリングでサンドイッチしたサポートユニットもどきを設置して筺体との固定方法を確保。ダブルナット2セットでスラストベアリングを上下から挟みこんで垂直負荷を受けるとともに上下方向の位置を固定して、ねじ軸とステップモーター軸との接続はフレキシブルカプラーで軸径の違いによる中心軸のずれを吸収。といったところでしょうね。ステップモーターとねじ軸の中心がちゃんと揃えて固定できるなら、モーターの反対側の軸端のベアリングは必要ないと思います。

 


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