SSブログ

OVK01 今更ながらのフィーダーのパルスレートの調整方法の紹介 [OVK01]

今更ながらのフィラメントフィーダーがフィラメントを1mm押し出すのに必要なステップパルス数の設定の仕方の紹介です。

smoothie互換ボードにおける config.txt でのパラメータは

extruder.hotend.steps_per_mm に該当します。

計算式は以下の通りになります。

steps_per_mm = 1 / [ (ドライブギアの歯の直径mm*π) / ( フルステップ数 * 分割数 ) ]

OVK01はフルステップ500の5相ステッピングモーターを使っており、モータードライバでの分割数の設定は100、ドライブギアの歯の直径は10.65mmなので式に当てはめて計算すると

steps_per_mm = 1 / [ (10.65*π) / 50000 ] = 1494.4126 となります。


ではこの値で実際にフィラメントを押し出してみましょう。

まずは、フィーダーに設置しているボーデンチューブを外して、継手の先端までフィラメントを手で引っ張り出します。

IMAG1602.jpg

次にパソコンから制御ソフトを使って50mmほどフィラメントをロードする指示を出します。

フィラメントが出てきたらノギスで実測します。

IMAG1603.jpg

48.84mmでした。指示した送り量の50mmに対して2.375%不足しています。

不足した原因ですが、ドライブギアの歯がフィラメントに食い込んで、計算上の直径よりフィラメントの送り出し位置が内側に小さくなった為です。

なので、現状の送り量に対して、2.375%パルスレートを増やします。

steps_per_mm = 1494.4126*1.02375=1529.9064

変更後も同様に50mmフィラメントをロードする指示を出して、長さを実測します。


IMAG1605.jpg

ほぼ50mmになりました。今度は上手く行きましたね。



以上、フィーダーのパルスレートの設定方法でした。

 


タグ:OVK01
nice!(1)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 3

ichibey

エクストルーダのステップ数は、実測で無いと噛み合い量が不明なので合わせる際は、こういった手順が必要ですね。

あとエクストルーダでの押さえベアリングの位置が構造上不定位置となるもの(idbox等)だとアームの設定位置でフィラメントとドライブギアの噛み合い量が変化してしまうので実働時の噛み合いに合わせたステップ数に設定するのが良いですね(こういった理由も有るので個人的には押さえベアリングは固定の方が良いと思っていますけど...)

自作機始めた頃でドライブギアも自作していた際は同様に実測値から計算して設定していましたけど、現在はおおよその設定(実測値から噛み合い位置の径を元に計算式を記述してます)にしています。

理由としてフィラメント径の誤差(高品位を謳うものでも±0.05程度)を考えた場合、ノズルから射出される樹脂の体積量の変動を考えるとそんなにシビアな必要は無いのでは?というのが有ります。(更に実測値より気持ち少ないステップ数にしています。これはフィラメント径がプラス側だった場合、計算で求められた体積より余分に射出されるので、射出量が過多になるよりは多少少ない方が形状の崩れが少ないのでは?という理由からです)

まあ、私の場合は基本的に安価なフィラメントばかり使っているというのも有りますけど(^▽^;)
by ichibey (2016-04-03 18:44) 

たぬきち

私の推論ですが、径の変動が大きなフィラメントでも、さほど影響なく出力されるのは射出口の前室の直径にあるのではと想定しています。
ほとんどのノズルの射出口の前室の直径は2.0mmです。
フィラメント径の平均1.75mmに対して→2.0mmと拡張されることによって、フィラメントはノズル内に一旦太めに貯め込まれますが、射出口から押し出しす為に必要な圧力はフィラメント径の変動にによって影響を受けずほとんど変化しないので、射出口からはほぼ一定の割合で出てくるものではないのかと。
状況的には、フィラメントの直径が変動した場合、ノズルもしくはバレル内において、フィラメントが融けて広がる場所が微妙に上下に変化しているだけではないのかなぁと想像しています。
そんな仮説を立てるとフィラメント径については余りシビアに考え過ぎる必要は無いのでは?と楽観しているところです。

by たぬきち (2016-04-04 02:43) 

ichibey

確かに過度の圧力で無理やり押し出しが行われていないのであればフィラメント外径と穴径の差分がバッファの役割を果たすので通常の状態であれば問題にはならないと思います。
(色々考えていくと不確定要素が多いので影響の大きそうな物に付いて対処していけば良いと思っています)

フィラメント径は極端に太さが違っていたり太さの変動が大きくなければ余り気にしなくても良いと思います(中国から変に安いの買わなければ最近はそれなりの品質有るので後は色関係などで混ぜ物に依る影響が少ない物を選択すれば良いですしね)

現状は判らない事が多いので実際に色々試してみるしかない為、試行錯誤が続いている状態ですが、オリジナルのホットエンドが結構良い状態になって来ているので(idboxに付けたのはオリジナルの旧版、自作機は新版ですけど...)もう少しテストしてみて問題が無いのであればプリント部品構成でない自作機(大き目の直交タイプは金属部品なのですがベルト容量足りてないので気が向いたらベルトサイズアップ予定^-^;)でも作ると思います。
by ichibey (2016-04-04 10:33) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。